クリニックで働く看護師に皆さんはどのような印象をおもちでしょうか？
- 「患者に寄り添ってくれる」
- 「心身ともに支えてくれる」
- 「優しく笑顔に溢れている」
- 「夜勤はきつそう…」
- 「とにかく忙しい」
このように看護師には、良い印象もありますが、仕事に関してはきついといった印象が多いのが実情です。
確かに看護師はやりがいのある仕事ですが、そのやりがい以上に現実の仕事の辛さが上回ってしまい、理想と現実とのギャップに悩んだ結果『辞めたい』と感じてしまう看護師も多いです。
ここでは、看護師が『クリニックを辞めたい』と思う原因とその後の退職・転職についてお話していきます。
もしクリニックを辞めたいと考えている方がいたら参考にしていただけたら幸いです。
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この記事の内容
看護師が抱えるクリニックの5つの悩み
看護師が抱える悩みで代表的なものが、
- 残業が多い
- 職場の人間関係
- 休みが取りづらい
- 風通しが悪い
- スタッフ不足
といったものです。それぞれの理由において看護師特有のものとなっていますので、それぞれ詳しくみていきましょう。
看護師が抱える悩み①残業が多い
現在では、看護師のおよそ9割が残業をしていると言われるほどです。
看護師は、残業の多い職業…しかし、何故こんなにも時間外労働を強いられなければいけないのかというと、その理由はその勤務形態にあります。
通常、シフトは日勤・夜勤（準夜勤と深夜勤）に分かれています。例えば日勤の就労時間内で業務が終わらない場合、夜勤に引き継ぐということが出来ないのです。
このため残った作業はすぐに片付けなくてはならず、多くの看護師が就労時間前後に働いています。
看護師が抱える悩み②職場の人間関係
特に少人数で運営しているクリニックだと職場での人間関係はより重要になります。現在は少人数のクリニックが多く、人間関係の悩みを抱える看護師は多くいます。
少人数のため職場での繋がりが濃いため、お互いに気を遣い疲れてしまうとの事でした。
看護師が抱える悩み③休みが取りづらい
働き方改革が行われているため、日本全体では以前よりは休みを取ることが出来るようになりました。
しかしクリニックにおける看護師の職場ではとにかく忙しいため、休みを取ったり有給を使ったりしにくい雰囲気があり、なかなか休めないのが実情です。
看護師が抱える悩み④風通しが悪い
『風通し』とは人間関係上本音で話し合えるか、相談し合えるかという意味です。
看護師の職場でよくある悩みのひとつとして、風通しが悪い、つまり上司との連携が上手くいかないことが挙げられます。
病院とまではいかないものの、クリニック医院長のワンマン、単独行動が目立つことが多いようです。
お互いに気を遣い疲弊するため、居心地が悪いと感じる原因となっています。
看護師が抱える悩み⑤スタッフ不足
現在、深刻な人手不足に陥っているクリニックは多く、患者数に対して看護師の数が圧倒的に少ないため、看護師は多忙を極めています。
看護師の精神的・身体的な疲弊や、休みが取りにくいこともスタッフ不足に起因し、退職・転職の決意を妨げることも。
辞めたいと思っても、辞められない環境にあるため、その悩みをひとりで抱え込むしかなくなってしまうのでしょう。
クリニック勤めの看護師が円満に退職をするためには
日本の会社に共通することして、「会社を辞めにくい…」といった風潮があるのではないでしょうか？
特にクリニックは少人数ということもあり、辞める意思を伝えにくいということがあるでしょう。
また、意思表示以外にも退職の際にやっておいた方が良い点がいくつかありますので、それぞれみていきましょう。
自分の意思を明確に伝える
特に少人数のクリニックでは人間関係の悩みが大きかったり看護師の需要がより大きかったりして言いづらいことが多いかもしれません。
しかし、自分の意思は誤魔化さず、明確に上司に伝えることが退職の際は大事です。
1か月前には申告する
急に辞めたいと言うと業務に支障をきたすのでは、と考えると辞めづらくなってしまいます。
クリニックを辞めるまでに猶予をもち、自分がいなくなった後でもクリニックが運営していけるよう、ある程度準備をしていると良いでしょう。
他の職種同様、遅くても１ヶ月前には伝えておくのが最適です。
転職先を見つけておく
『辞めたい』という気持ちが先走り、何も考えずに職を失うのは極めて危険です。
金銭的・経済的な影響を少なくするためにも、クリニックを辞める前に転職先は見つけておきましょう。
今回辞める運びとなったクリニックで体験したことは繰り返さないよう、良い職場に出会えるよう、事前調査は入念に行っておくことが重要です。
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クリニックを辞めた看護師におすすめの職場３種
クリニックで勤務してきた看護師ならではの、おすすめの職場を紹介します。
各職場について調べ、ご自分にあった環境を見つけていきましょう。
治験コーディネーター
治験コーディネーターとは、新薬を実際に使用するための臨床実験の際に、医療機関・製薬会社・患者の間に立ち進行をサポートする人のことを指し、CRCとも呼ばれます。
病院側で勤務する場合と、民間企業に就職して医療機関に派遣される場合があります。
民間企業にて働くときには、看護師などの医療資格を持っている人材が優遇されるケースもあるそうです。
近年は新薬の開発が盛んであることから需要が高く、今後重要になってくる職業とも言われています。
産業看護師
産業看護師は、病院ではなく一般企業や工場で働きます。
医師のサポートと患者のケアをしている病院勤務の看護師とは違い、
- 職業に起因する健康障害の予防
- 健康と労働の調和
- 健康と労働能力の保持増進
- 安全と健康による作業組織、労働文化の発展
を目的として活動します。
夜勤などもないため、健康的に労働が続けられる職場です。
特養老人ホーム
特養老人ホームでは利用者の緊急時のために、医師の代わりに看護師の常駐が義務付けられています。
ここで看護師が担う役割は、介護職員と協力しながら利用者の健康管理、投薬管理を行うこと。
そして最大のメリットは医療現場より残業が少なく、定時で帰ることができる点です。介護職の需要が拡大しつつある現在、介護職に携わる看護師は増加していくと考えられます。
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まとめ
今回は、『看護師を辞めたい』『クリニックを辞めたい』と感じる看護師が増えていること、そして原因になっている職場でよくある悩みや現状とは何なのか、加えて退職の際の注意点と看護師におすすめの転職先について解説してきました。
看護師はやりがいがあり、希望、笑顔に溢れた魅力的な職業ですが、本記事に記したように苦悩が多いのも事実です。
人を助ける仕事ですので、まずは自分自身を一番に考えることが重要といえます。
看護師という職場の長所と短所を理解したうえで、ご自分に合う職場・職業を探し、ぜひ心身ともに健康で働きましょう。
この記事が現在看護師をしている方、また看護師を志していたり興味を持っていたりする方のお役に立ちましたら幸いです。