一般的に転職の回数が多いと次の職場を探すのが難しくなることがあります。
しかし、看護業界においては、総合的な医療スキルや患者さんへの対応能力など即戦力として働けるかどうかが重要なので、転職回数が多いにも関わらず採用される人も大勢います。
でも、「実際は転職の回数が多いと雇ってもらえないのでは?」という不安がありますよね。
今回は看護師の転職についての現状と、転職の回数の多さが不利に働くのかどうかについてみていきたいと思います。
この記事の内容
看護師が転職をしたいと思う理由は?
どんな職種の人でも、それぞれのターニングポイントで「転職をしたい」と思うことはあるものです。
看護師のように、人の命を救うという責任の重い職場で働き、医師やリハビリ師、患者との人間関係に悩み、夜勤など不規則な生活を強いられる過酷な労働環境であれば尚更でしょう。
ここでは、そんな看護師の皆さんが転職をしたいと思う理由について、リアルな声をご紹介します。
出産をするため
一般的な会社員の女性でも、結婚出産のタイミングで退職をしたり、産休育休を取得したりしますよね。
看護師の場合、出産して育児をするとなると時間的な制約ができるため、夜勤などに対応できなくなります。
夜勤がある看護師のための保育園は存在しますが、まだそれほど普及していませんし、家族のサポートにも限界があります。
それ以上に、本人の体力面にも心配が残るため、出産は転職を考える大きなきっかけになるのではないでしょうか。
上下関係が激しい
看護師は特殊な環境で働いています。一人一人が受け持つ患者の数も多く、何かがあれば責任を問われるというストレスの多い職場です。
そんな中、先輩が後輩につらく当たるなど、新人看護師に対して優しく教えるという精神的な余裕がなかなか生まれず、結果として新人看護師が人間関係にストレスを感じ、転職することも多いようです。
ハードな夜勤が多い
夜勤やってる人間に5日勤はムリ。
疲労困憊、集中力低下、インシデントおこりがち、不機嫌。
誰も得せず何も良いことない。#看護師— 長い愛 (@eemmii5043) July 6, 2019
看護師がハードワークと言われる理由の一つに「夜勤」があります。
入院している患者は夜勤の看護師がいることで安心して夜を過ごせる一方で、看護師さんは少ない仮眠でまた次の日に勤務するという、体力的にきつい仕事をこなさなければなりません。
少しでも夜勤の少ない病院に転職したいと思うのは当然だと言えます。
大変な仕事のわりに給料が安い
責任が重く、夜勤もある看護師の仕事は、その分給料もいいというイメージがあるかもしれません。
しかし、現状は仕事量に対して給料が安いという声も多くあります。
そのため、少しでも給料の高い転職先があると心が揺らいでしまうのです。
看護師の平均転職回数は2回|転職回数が多いと不利なのか?
看護のお仕事では登録会員509名に対し、転職回数に対するアンケートを行いました。
25歳を超すと、半分以上の方が1回以上の転職を経験しているようです。また、30歳以上になってくると3回以上転職しているケースが大きな割合を占めます。
スキルや労働環境を求め、転職するのは一般的なようです。
看護師は転職が多いと不利?
アンケートの結果を見る限りでは、2回までの転職であれば珍しいことではないと言えます。
看護師業界に限らず、「仕事をし始めたら一度や二度は転職を経験するもの」という考え方が広く浸透し始めているため、昔よりは転職のハードルが低くなっています。
しかし、3回、4回、5回…と転職が増えていくにつれ、面接官はその理由に興味を持つものです。
必ずしも転職回数で合否を判断している訳ではない
ただし、面接官は履歴書に記載されている転職回数だけを見て判断している訳ではありません。
転職を繰り返す理由が正当なものであれば問題ありませんし、相手が「どの程度ポテンシャルや意欲を秘めているか」という事の方が重要です。
転職の回数が多くても、正当な理由があれば、本人の能力と意欲次第で採用される可能性も高いということです。
面接で転職回数について聞かれた時の対応
では、実際に面接に行った際に転職回数が多いことについて尋ねられた看護師はどのように答えればいいのでしょうか。
転職回数が多い場合は、転職の理由を濁すことなく、前向きに言い換えるのがポイントです。
人間関係でのトラブルで辞めた場合
人間関係のトラブルはどのような職場であっても起こり得る問題です。人間関係が良くなければ仕事のモチベーションも下がるのは当然です。
しかし、面接官は現場を見ていた訳ではないため、細かい部分は伝わりません。
その点は割り切って、できる限り前向きな理由に言い換えるよう心掛けるといいでしょう。
例えば・・・
という風に説明することができます。
このように伝えることができれば、ネガティブなことも自分の糧に変えられる人材だと評価してもらうことができます。
労働条件が理由で辞めた場合
労働面での不満も、ハードな仕事をしている看護師の転職の理由になり得ます。この場合、そのまま理由を伝えるとただの愚痴になってしまうので注意しましょう。
例えば、
と、伝えてみてはどうでしょうか。
このように伝えれば採用に前向きになってもらえますよ。
プライベートの事情やキャリアアップが理由で辞めた場合
結婚や家族の介護、キャリアアップなどはネガティブな退職理由ではありませんので事実をありのまま伝えましょう。
復職したいと思った理由としては、
- 「育児に区切りがついた」
- 「時短で働けるようになった」
- 「新しいステージでチャレンジしたい」など
仕事に対する意欲を見せるようにします。
プライベートの事情で辞めた場合、子どもの預け先、転勤などについては面接までに解決しておくのがベストですが、そうではない場合も、隠したり嘘をついたりしないようにしてください。
キャリアアップが目的で転職を考える場合は、それ自体がポジティブな理由です。
新しい職場では自分の目的がどのように叶えられるのかを具体的に伝えると向上心が伝わりやすくなります。
転職の回数を無駄に増やさないためには?
ここまで、看護師の転職の回数と面接での伝え方のコツについて見てきました。
一つの職場で働き続けることが偉いわけではありませんし、転職するのもそれぞれ事情はあるでしょう。
ただ、転職は大きな負担がかかりますので、何度も繰り返さないに越したことはありません。
看護師が転職を繰り返さないために重要なことは次の二つです。
- 転職で叶えたい事を明確にする
- 入社前と入社後の情報ギャップをできるだけ少なくする
転職前に希望したことが叶えられなければ、転職する意味がありません。自分にとって最も大切なのは、給料なのか、それともキャリアアップなのか。
目的を明確にしておきましょう。
また、入社前と入社後のギャップをなるべく少なくするために、情報収集は徹底して行ってください。
求人票だけの情報ではなく、実際にその病院に足を運んでみたり、確認しづらい人間関係や残業の話は転職エージェントに相談したりするのもいいでしょう。
もし気になることがあれば面接で確認するようにしましょう。
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結論|転職回数の多さは正当な理由があれば気にしなくて大丈夫
今回は、看護師の転職の回数についての現状と、転職の回数の多さが不利に働くのかどうかについて説明しました。
通常、転職の回数は多ければ多いほど不利になるものですが、看護師の場合はスキルがあって正当な転職理由を説明できれば、それほど心配し過ぎる必要はありません。
看護師はストレスを抱えやすく、転職を考える機会が多いのも当然です。
「職場環境が整っている」「人間関係が上手くいっている」というだけでもストレスは減るものですので、あまり無理をせず、転職に対して柔軟な姿勢を持ちましょう。