救急外来というと『忙しそう』や『大変そう』といったイメージがあると思います。
実際に忙しく大変です。しかし、意外にも主婦も男性も多く働きやすいのです。
また、全ての診療科の患者さんが運ばれてくるため、とても勉強になります。そんな救急外来の魅力たっぷりな仕事内容を7つ紹介していきます。
この記事の内容
救急外来で働く看護師の仕事内容7つ
トリアージ
受診してきた患者には、まずトリアージを行います。
トリアージとは、患者の容態をバイタルサイン、顔色、症状の状態などから判断し優先順位を決定するものです。トリアージを行うには、経験と知識が必要であり、救急外来看護師の多くはトリアージの認定資格を持っています。
しっかりした判断を行えないと、患者が急変してしまうこともあるためファーストコンタクト時のトリアージはかなり大切です。
患者の受け入れ準備
救急外来では救急車を受け入れるための準備が必要です。医師や看護師が救急隊からの搬送連絡を受け、救急隊からの情報をもとに患者の受け入れ準備を行います。
モニター、点滴、検査の準備などを事前に行い、来院してからすぐに対応できるようにしておくのも大事な仕事です。
ある程度救急隊の情報からアセスメントし準備しておくことで、スムーズに患者を受け入れることができ、診断までの時間短縮に繋ります。
診療介助
救急外来は基本的に一次救急と二次救急の患者を受け入れしています。一次救急とは、一般の外来と同じくウォークイン(自分で来院する場合)で来られる方のことをさします。
医師は何かあれば看護師を呼び、検査や処置の依頼をします。それ以外の時看護師は他の業務があり、常に医師と患者を気にかけつつ行動しなくてはいけないのです。
医師の多くは男性のため、女性を診察する場合には側にいるように心がけるなどの配慮も必要です。
また多くの場合軽症な事が多いですが、中には歩いて来たにも関わらず意外にも重症な場合もあります。重症な患者が来た場合には、急いで医師に報告し指示を受け対処します。
検査
救急外来でできる検査は限られていますが、基本的にはほぼ看護師が行う病院が多いです。
医師は基本的に診察を行わないと診療が回らないためです。
採血、尿検査、培養(血液培養、尿培養、、痰培養)、レントゲンやCTの検査に出室、迅速検査(インフルエンザや肺炎球菌など)、心電図などを行います。
看護師の人数が約2~3人の勤務の中、患者ごとに指示された検査を行うのです。
手技を磨いておくのも救急外来看護師の重要な役割です。
情報収集と記事入力
救急外来では、情報収集が大切です。
また、素早く来院した患者の問診を行い、必要な情報を聞いておく必要があります。救急外来ではゆっくり時間をかけて患者から情報を聞くことが難しいためです。
来院時、患者自身が話せる状態ともかぎらなければ、必ずしも家族同伴というわけでもありません。多種多様な患者が来院し、身寄りがない方もいれば、家族が高齢で同伴できないなどということもあります。
これらの情報収集を行い、病状とともにカルテに記載しておきます。
救急外来で初期対応を行うため、入院時スムーズに病棟に受け渡すことができます。
救急外来で行った処置や検査についてもカルテにしっかり記載が必要です。
薬品を使用することも多いため、どのような物をどれだけ使用したかなど的確に記載しなくてはなりません。医師が処置を行っている場合カルテ記載ができないため、後から看護師に聞く場合が多くあるからです。
緊急検査処置準備
来院した患者の状態によっては、緊急で検査や処置が必要な場合があります。
脳梗塞を疑う場合にはMRI、心筋梗塞の場合には緊急カテーテル、消化管出血の場合には胃カメラなど様々な検査を検査や処置を行います。
検査に行く際には、更衣をしたり、マーキングをしたり、検査に行くために胃洗浄などの処置をしたりと事前準備を行っておく必要があります。
病院によっては検査や処置にに看護師が介助に入る病院もあります。
また、緊急で手術に出室しなくてはいけない場合もあり、その準備を行ったりもします。
検査や処置の内容を理解し、準備ができることも救急外来看護師に求められます。
意外と重要な電話対応
電話の対応も重要な仕事の1つです。
救急外来で電話?と思う人も多いと思いますが、開業医や他院からの受診依頼の電話をうけるのも看護師の仕事です。
(これは病院により医師や事務が受ける場合もあるようです。)
入電が入ると、先方から患者の症状やバイタルサイン、現在の状況を細かく聞き、医師と相談し受け入れを行います。
受け入れが可能な状態なのかを判断する必要があります。
受け入れて対応が出来ないと、さらに転院しないといけないという状況に陥るため、電話の内容で受け入れが可能な可能なのかを判断できるだけの知識は必要になります。
ただ、医師に相談できる場合が多いため、看護師だけの力量というわけではないので、心配しなくても大丈夫だと思います。
こちらも病院によりですが、転院調整をすることもあります。自分の病院では対処できない場合転院になるため、その調整のために電話をかけ転院依頼をすることもあります。
救急外来で働く上で大変だった3つのこと
すべての診療科を知る
看護師をして病棟勤務の場合、すべての診療科で働くことはあまりありません。
しかし、救急外来では、どんな患者が来てもいいように全ての診療科の疾患や特徴を知る必要がありました。看護学校で教科書レベルの知識しかなかったので、1から勉強するには苦労しました。
手技、検査
病棟で勤務していると介助することのない検査や、処置がたくさんあります。
例えば、小児科で新生児や乳児に点滴をする場合の介助方法や鼻出血の処置の仕方など今までに経験したこともないことがあり、それらの処置や介助を行うのが難しかったです。
医師や看護師との連携
救急外来の医師や看護師との連携は他ではなかなかないと思います。
医師の指示を受けて検査や処置を行うのが看護師の仕事ですが、救急外来では医師の判断を待たずに看護師が先に処置を行うこともあります。
もちろん患者にとって何が必要かがわかっているからこその対応になります。
医師も看護師も自身で考え行動することが求められ、その上で自分は今何をしているかという報告し、連携をとることで業務が滞りなく循環するからです。
また救急外来は毎日当直の医師が変わるため、医師の特徴を知ることも大切です。医師によって対応の仕方も違うため、特徴を知り連携をとっていくことが求められます。
看護師として救急外来のやりがいを感じた瞬間
救急外来で働いていて、やりがいを感じる瞬間はリーダーをしていて滞りなくスムーズに患者を診察していける瞬間です。
患者が多く待ち時間が長くなると、患者も医師もイライラしてきます。医師は来院している患者をすべては把握していないため、リーダー看護師の判断で患者を診察していきます。
医師が患者を診察している間に、看護師間で連携をとり検査や処置を行うことで業務がスムーズに進み、患者に対しても待ち時間なく診察することができるからです。
また、トリアージした患者が重症であり、スムーズに報告、検査や処置が行え、重症化せずに済んだ時はは救急外来看護師をしていてよかったなと感じます。
救急外来で働くには看護師専門の転職サイトの利用が一番効率的だった
看護師が救急外来で働くにはある程度の経験が必要になります。知識は救急外来で働きながらさらに勉強できますが、技術はある程度出来ないと困ります。
なので、中堅以上の看護師になってから働くのがオススメです。
自身で見つけるのは難しいかもしれないので、求人を多く扱っているプロに聞くのが早いと思います。
- 1問目/3問中
- あなたの性別は?
転職を考えている看護師であれば、転職サイト『看護roo!』の評判やサービスは気になりますよね。 転職エージェントのなかには、「求職者担当」や「病院(施設)担当」など、それぞれ担当が分かれていることもあり、看護師のニーズとアドバイザーとの間[…]
まとめ
救急外来で働くには知識と手技が必要になります。忙しく大変な場所ですが、
日々多くの患者が来院し助かる命もたくさんあります。
勉強することもたくさんありますが知識が増えることで、救急外来で働くことがさらに楽しくなります。
全ての診療科を見ることができるのはなかなか経験できないため、経験できる救急外来はとても魅力的ですよ。